「30歳にもなって、未経験の営業職に転職なんて無謀かな…」
もしあなたが今、そう思っているなら、ちょっと待ってください。
7年半勤めた小売業を、ブラック企業顔負けの労働環境と上司のパワハラに限界を感じて飛び出し、30歳で未経験の営業職にキャリアチェンジした僕が、その現実的な苦労と、それをどう乗り越えてきたのかを、包み隠さずお話しします。
結論から言うと、30歳未経験でも営業への転職は「可能」です。
でも、決して楽な道ではありませんでした。
この記事は、まさに僕と同じように、
- 30歳前後で未経験の営業職への転職を検討している
- 特に異業種からの転職を考えている
- 以前の労働環境に不満を感じている
そんなあなたに向けて書いています。僕の実体験が、少しでもあなたの背中を押すきっかけになれば嬉しいです。
- 30歳未経験、異業種からの転職を決意した理由
- 意外なほどスムーズだった転職活動
- 営業未経験で入社して待ち受けていた現実的な苦労
- 転職して1年半…現実的な変化と今の思い
- 30歳未経験で営業への転職を考えているあなたへ
30歳未経験、異業種からの転職を決意した理由
僕は22歳から7年半、小売業で働いてきました。最初は売り場担当として、その後6年間は店長として、最後の半年はバイヤーとして、それなりにキャリアを積んできたつもりです。
でも、その裏側は決して美しいものではありませんでした。
「2ヶ月休みなし」なんてザラ。月に1日しか休みがない月もあれば、1ヶ月間休みなしで働き続けることもありました。朝8時から翌朝2時まで働くなんて日常茶飯事。
そして、そのほとんどがサービス残業。計算してみたら、多い時で月に200時間近くサービス残業していたこともありました。
さらに追い打ちをかけたのが、上司のパワハラです。胸ぐらを掴まれて殴られる、蹴られる、物が飛んでくる、人格否定…今思い出しても、鳥肌が立ちます。
「このままじゃ、心も体も壊れてしまう」
そう強く感じた僕は、「より良い労働環境で、自分の可能性を試したい」と、30歳にして未経験の異業種、営業職への転職を決意したのです。
今後のキャリアビジョンとして、無形商材のBtoBの経験が必要だと感じていたことも、営業職を選んだ大きな理由でした。今後のステップアップのためには、今までとは全く違うスキルを身につける必要があると考えたんです。
意外なほどスムーズだった転職活動
未経験の30歳という年齢で、果たして本当に転職できるのか?
正直、最初は不安でいっぱいでした。
でも、思い切って転職活動を始めてみると、意外なほどスムーズに進みました。
リクルートエージェントを通じて10社ほど応募した結果、なんとほとんどの企業で書類選考を通過。一次面接に進んだのは5社で、最終的に3社から内定をいただくことができたんです。
「30歳未経験でも営業に転職可能か?」
僕の現実的な体験から言えるのは、結論として「可能」だということです。
もちろん、これは意味しない誰でも簡単に転職できるわけではありません。僕なりに面接で意識したことがいくつかあります。
- 結論ファーストで答える: 面接官の時間を無駄にしないよう、質問に対してまず結論を述べ、その後理由や具体的なエピソードを付け加えるようにしました。
- 応募先の企業の分析: 企業のウェブサイトやプレスリリースを詳細に調べ、どのような事業を展開していて、どのような人材を求めているのかを深く理解するように努めました。
- 企業ごとに回答を考える: どの企業にも同じ回答をするのではなく、それぞれの企業が求める人物像に合わせて、自分の経験やスキルをどのようにアピールすれば良いのかを考え抜きました。
これらの準備が、未経験ながらも書類選考や面接を高く通過率で突破できた要因だと感じています。
営業未経験で入社して待ち受けていた現実的な苦労
しかし、営業未経験での転職は、決して楽なものではありませんでした。
入社してからの最初の3ヶ月は、正直結構きつかったです。
なぜなら、僕は今まで小売業でのtoC対応や従業員のマネジメントしか経験してこなかったため、ビジネススキルがほとんど皆無だったからです。
極端な話、30歳にもなって、名刺の渡し方すらまともにできませんでした。
「え、この人、30歳なのにそんなこともわからないの…?」
という上司や先輩の冷たい視線は、今でも忘れられません。
新規営業の際の電話も、僕にとっては初めての経験でした。
トークスクリプトを見ながら、まるで ロボット のように不安げに電話をかけていた僕ですが、なんと数件のアポイントメントを獲得できたんです!
「え、嘘でしょ?」
信じられない気持ちでしたが、初めて自分の力でアポが取れたことに、大きなやりがいを感じました。
「もしかしたら、自分にもできるかもしれない」
その時の喜びは、今でも僕の原動力になっています。
ボロボロだった初めての商談ロープレ
電話でアポが取れたものの、次の段階である商談は、さらに厳しいものでした。
上司や先輩との商談ロープレでは、知識不足や説明の下手さを痛く痛感しました。
「新卒の方がまだまし」なんて言われる始末…。
「これはまずい」
そう思った僕は、詳しさを武器に、クロージングの方法などを徹底的に調べました。
売れる営業マンの会話の仕方、顧客の心理、効果的な資料の作り方…
インターネット や書籍からありとあらゆる情報を吸収しようとしました。
コミュニケーション能力の向上にも注意深くに取り組みました。
顧客の話に注意深く耳を傾け、相手の立場になって考える訓練を繰り返しました。
入社2ヶ月で初受注!そこから新人賞へ
必死の努力が実を結び、なんと入社して2ヶ月で初めての新規受注を獲得することができたんです!
初めて自分の力で契約を取れた時の感動は、今でも鮮明に覚えています。
その後、最初の目標を与えられたのですが、初の目標でギリギリ達成。
以前の職場では味わえなかった達成感と、頑張れば頑張るほど評価される現実に、大きなやりがいを感じました。
そして、入社から数ヶ月後…なんと新人賞を達成することができたんです!
未経験の30歳でも、本気で努力すれば、ちゃんと結果を出せる。
僕の体験が、その証明になったと思っています。
転職して1年半…現実的な変化と今の思い
現在、転職してから1年半が経ちました。
結論として、僕は心から「転職してよかった」と思っています。
未経験だったので、最初は本当に苦労しましたが、慣れてくると電話も商談も楽になりました。顧客との関係を築くのも、以前よりスムーズになったと感じています。
そして、営業という少し便利な立場を利用して…
たまにサボってブログを書いたりもしています(笑)。
もちろん、ちゃんと業務時間外ですよ!
労働条件も、以前の職場とは比べ物にならないほど良くなりました。
未経験だったため、1年目の年収は以前の職場より少し下がりましたが、
休みは各段に増えました。
土日祝日は完全に休み。夏季休暇や年末年始の長期休暇、有給休暇、特別休暇など、昨年は年間休日が140日ほどありました。
小売業や飲食業などの業界ではなかなか休みが取れませんが、今はしっかりと休む時間を確保できています。休みがしっかりと欲しいという方にとっても、異業種への転職は、魅力的な選択肢かもしれません(もちろん、企業によるとは思いますが)。
30歳未経験で営業への転職を考えているあなたへ
30歳未経験で営業への転職は、「きつい」 瞬間 もたくさんあります。
最初は特に、今まで経験したことのないことばかりで、戸惑うことばかりでしょう。
もしかしたら、「自分にはやっぱり無理かも…」と諦めそうになるかもしれません。
でも、どうか諦めないでください。
僕のような、全くの異業種からの転職でも、本気で努力すれば、必ず道は開けます。
大切なのは、
- 「変わりたい」という強い意志を持つこと
- 失敗を恐れず、積極的に行動すること
- わからないことは素直に質問し、学ぶ姿勢を持つこと
- 成功体験を積み重ね、自信につなげていくこと
そして、もし以前の職場で辛い経験をしたのなら、その経験は決して無駄ではありません。辛さを知っているからこそ、人の気持ちを理解できる。
顧客の悩みに寄り添い、問題を解決したいと強く思えるはずです。
「30歳だから…」「未経験だから…」
そんな言葉で自分の可能性を閉じる必要はありません。
あなたのこれまでの経験は、必ず営業の仕事にも活かせます。
顧客とのコミュニケーション能力、課題解決能力、粘り強さ…
どんな仕事にも通じる普遍的なスキルは、きっとあなたの中に眠っているはずです。
勇気を出して一歩踏み出せば、きっと新しい自分と、新しいキャリアが開けるはずです。
僕は、30歳未経験で営業に転職して、本当に人生が変わりました。
辛かった こともたくさんありましたが、それ以上に、 以前の職場では決して味わえなかったやりがいや達成感、そして充実した日々を送ることができています。
だから、もしあなたが 少し でも営業の仕事に興味があるなら、ぜひドアを叩いてみてください。
あなたの挑戦を、心から応援しています!